
2012.01
第35回 全国名物店員訪問記(1/2)
【著者:行 達也】

伊藤さんとイチオシアーティスト
channnel8のポップと
スクラム利府店
商品部マネージャー
伊藤 晃さん
宮城郡利府町利府字新屋田前22 イオンモール利府 2F
営業時間:10:00-21:00
TEL:022-349-1502
URL:http://www.ajscrum.co.jp/
※伊藤さんは店舗内の本部事務所にいます。
震災のあと、このコラムでは仙台のチェーン店ブックセンター湘南の千葉さんにインタビューをさせていただいて、震災の直後から営業再開までの道のりについてお話を伺いました。たいへんなご苦労をされつつも前進していく様子に感銘を受けたのですが、もう一人、仙台に忘れてはいけない方がいます。スクラムの伊藤さんです。やはりこの方も以前にこのコラムでインタビューさせていただいたことがあるのですが、震災直後はまったく連絡が取れず、たいへん心配でした。が、現在はすべての店舗で営業を再開しており、電話の声も相変わらずハイテンションでした(笑)。というわけで伊藤さんがいらっしゃる利府店にお邪魔してきました。
-震災のあと、ブックセンター湘南の千葉さんにお話伺ったときは、意外と売上はさほど下がってないということだったんですが、こちらはどうでしたか?
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今、絶賛売出し中の熊谷育美さん。震災とは無縁の内容だったはずが、震災効果で売れているようです。
「今回の震災と津波で沿岸部のCDショップはそのほとんどが無くなってしまったんです。我々が店舗を構える石巻も甚大な被害を受けたのですが、ウチはもっと内陸部だったので、無事だったんです。だから皮肉にも震災後の売上は1.5倍になったんです。千葉さんのところと同様なんですが、そこに来るお客さんは津波で家財が流されて、CDももちろん流されて『でもやっぱり思い出の曲だから』ということで買い直すケースが多いようです。だから新譜というよりは旧譜が伸びています。震災前はパッケージってこの先どうなんだろう?っていう懸念の方が支配してたんですが、これは本当に皮肉にもなんですが、震災後になって、やっぱりCDとして持っていたいという需要はまだまだあるなという確信を持ちました。」
-なるほど、こんな事態になってわかるとは。他に何か確信に至る要素はあったんですか?
「やっぱり今のK-POPやAKB48、ジャニーズ等のアイドルの台頭は抜きに語れないと思います。握手券のために一人のお客さんに何枚も買ってもらうという行為には若干の後ろめたさはあります。でも、昔だって特典のポスター欲しさに複数枚買うということはあったし、特典効果というのは以前からあったことで、とりわけ今だからというワケではないと思うんですけどね。もちろん規模が違うといえば違うとも思いますが(笑)。」
-僕もそう思います。音楽的に云々とかは僕らが決める話ではないと思うんです。常にユーザーが欲しいモノを置くのがCDショップの基本的なあり方だと思います。客層が幅広い店なんかは特に。
「僕が複数枚買ってもらうのがアリだと思う理由は、じゃあ余ったCDをどうするかってときにもちろん中古ショップに売りに行く人もいると思うんですけど、例えば友達にあげたりする人もいると思うんです。そんな中からシンパが増えて、次の購買に繋がったり、そういう効果も必ずあると思ってるんです。」
-なるほど(笑)それは考えたことなかったです。
「パッケージの需要があるとわかった以上、やっぱり特典付けるべきだと思うんです。ポスターとか。Amazonとかだと付けられないじゃないですか?Amazonに対抗すべく手段はコレ以外にないと思うんですけどね。」
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かなり広いスペースを割いて展開されている地元アーティストのコーナー。いかに力を入れているかがわかります。
確かに現在のAmazonは送料無料、しかも当日もしくは翌日に配達されるという利便性を持っています。でもCDショップはそこに勝たなくてはいけないのです。何故か?Amazonは類似するアイテムしかリコメンドしてきません。つまりマーケティングによる数値の羅列でしかありえないのです。ここに新しい音楽との出会いはありません。CDショップには意思があります。人が介在します。これらのアイドルなどのチャートアイテムをしっかりと売った上で、新人を紹介、リコメンドしていく機能があるんです。僕はレコード会社に問いたい。新人を売り込むという一番大変な作業にAmazonがどれほど貢献したのか?そして、そんなところ(という言い方は失礼か?)にチャートものを大量に売らせて、ユーザーをショップから遠ざけて本当にそれでいいのですか?と。後々困るのは誰なのか?と。だから、店にもっと特典を付けてください!あ、伊藤さんのインタビューからちょっと助長してしまいましたけど、もっとメーカーは店を大事にするべきだと思います。
「ただ、やっぱりメーカーにおんぶに抱っこではなくて、自分たちがオススメする音楽で勝負していかないと、どこに行っても同じ品揃えでは、本当にお客さんはCDショップに来てくれなくなると思うんですよね。今、お店に来てくれてるほとんどのお客さんが目的買いで、そこからプラス1枚、2枚という具合になってないと思います。そこで提案ができる店が残っていくと思います。」
ほら、こうやって店だって努力してるんですから!お願いしますよ!
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