2019.1
【著者:行 達也】
「2018年を振り返る」(1/2)
新年一発目なので、昨年の振り返りを。2018年はなんといっても岡本太郎記念館の館長さん、平野暁臣さんとの出会いが大きかったです。平野さんは1970年代初頭の日本オリジナルのジャズに傾倒されていて、今の若い世代にもっと聴いてもらいたいという思いが強く、僕自身あまりジャズは詳しくなかったのですが平野さんの情熱にほだされて一緒にレーベルを始めることになりました。1年目はオリジナルとしては土岐英史さんの新譜1枚だけでしたが、今年はもっと積極的にリリースしていきたいと考えております。Days of Delightというレーベルです。何とぞお見知りおきを。
レーベルを始めたということもあって、正月早々から延々と70年代の日本ジャズを聴きまくる日々だったワケですが、ホントになんで今まで聴いてなかったんだろうっていうぐらいのクオリティーに驚きの連続でした。そして正月も終わったころに届いたフランス・ギャルの訃報。60~70年代のフレンチポップが大好きで昔っからゲンスブール周辺の女性アーティストの音源は良く聴いてましたが、フランス・ギャルはやっぱり特別。60年代のロリータ路線が特に人気でしたが70年代の大人になってからの音源も本当に名曲が多いんですよね。合掌。あと昨年亡くなった大物だとアレサ・フランクリンですよね。日本だとお茶の間レベルの人気とまではいかなかったもののソウルファンにとってはショックな出来事でした。
自分の話に戻すと、名古屋のバンド、緑黄色社会がそれまでに出した2枚のミニアルバムで確かな手ごたえを感じていたので、1stフルアルバムはきっと売れてくれるだろうと確信していましたが、予想を遥かに超える売上で、このアルバムを引っ提げての各地でのイベントもすべて大盛況でした。思えば、まだ最初の作品を出してから1年強というハイペースで成長して、数々の音楽フェスに出演、11月にはメジャーデビュー、そして先日は赤坂BLITZでワンマンと、ここ数年、僕自身が携わったアーティストの中でも異例のスピードで躍進してくれました。携わっていたといえばもう1組、THE CHARM PARKも昨年、めでたくメジャーデビューを果たし、最初のアルバムが2枚組というスペシャルな扱いで、この先が期待されるところです。彼らの活躍のおかげで僕自身は今年活躍してくれる新人をまた探さないといけないハメになるワケですが(笑)。