2018.12
Vol.240(1/3)
【著者:おすぎ】
「パッドマン 5億人の女性を救った男」
「それだけが、僕の世界」
「アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング」
あっという間の一年でした。特に8月からは速かった。パ・リーグのリーグ戦で“ソフトバンク・ホークス”が調子に乗り出したのが8月の下旬から…。結局“西武”に負けて2位で終わり“クライマックス・シリーズ”で“西武”を破って、セ・リーグの勝者“広島・カープ”と日本一を戦って、結果“日本一”になったこともあって、気がついたら11月になっていたという訳。その11月も半ばで、朝晩はかなり寒くなってきた晩秋であります。
是非、見ていただきたい作品「パッドマン 5億人の女性を救った男」
で、映画にいきましょう。インド映画でビックリするようなテーマを扱ったのが「パッドマン 5億人の女性を救った男」がタイトルの作品です。
現在のインドでは女性の生理はいまだに“タブー”となっていて、それは“ケガレ”とみなされているのです。そのタブーを破ったのが本作品であります。本作品には、実在のモデルがいて、アルナーチャラム・ムルガナンダムという1962年生まれの男性であります。映画ではラクシュミカント・チャウハン(ラクシュミと愛称で呼ばれています)となっていますが南インド(映画では北インドに設定)、タミル・ナードゥ州コインバートル出身で、ほぼ映画で描かれたとおりの人生だったといいます。
北インドの中部マディヤ・プラデーシュ州の田舎、ナルマダ河に面した町マヘーシュワル。ラクシュミ(アクシャイ・クマール)は、新婚で自分も共同経営者になっている鉄工場に勤めています。新妻はガヤトリ(ラーディカー・アープテー)で、老母と未婚の妹ふたりと暮らしていました。そんな生活の中でガヤトリは、生理中は穢れ期として部屋に入れず、廊下で寝ていた。そして、妻は生理の処理に、清潔とはいえない古い布を洗いながら使っていることを知り、ラクシュミは綿とモスリン布で手作りのナプキンを作るが、漏れが生じたりしてうまくいかない。このナプキン作りに熱中のあまり、ラクシュミは誤解され非難をあびることに。ガヤトリは実家に戻され、ラクシュミも都会であるインドールへ行くのだった。このあと都会でラクシュミはナプキンを作る機械を発明し、デリー在住の女子大生、パリー(ソーナム・カプール)がインドールにやってきていて、ラクシュミの作ったナプキンを使用したのが切っ掛けで知り合い、彼の大事な協力者となっていくのです。
とにかく、映画の冒頭からビックリし、展開のうまさに感動し、笑ったり、涙ぐんだり、映画の中に引きこまれたり、ラスト、ニューヨークに行ったラクシュミの講演会でのトークの美事さに、心から感動しました。是非、見ていただきたい作品です。