2018.11
Vol.239(3/3)
【著者:おすぎ】
「ポリス・ストーリー/REBORN」
「ライ麦畑で出会ったら」
「ガンジスに還る」
登場人物の感情を丁寧に描いた秀作「ガンジスに還る」
次のはインド映画「ガンジスに還る」です。父ダヤ(ラリット・ベヘル)は自分が見た夢の話を息子ラジーヴ(アディル・フセイン)と嫁と孫娘に語っている。「いつもの夢ではないですか」とラジーヴは仕事に行こうと立つが、ダヤは「わしは死期の訪れを感じている。明日は牝牛の寄進、明後日はバラナシに行く」と言う。息子は老いた父をひとりでいかせられず、一緒に行くことに…。というのがオープニング。
“母なるガンジス河”が目の前に広がるバラナシに着き、雄大な大河にむかって祈りを捧げるダヤ。ダヤは“解脱の家”に住み、毎日、祈り、死を待ちます。息子のラジーヴはそれに付き合うが…。旅立つ者、見送る者の感情を丁寧に描いた秀作。
【おすぎ】
1945年横浜生まれ。デザイナー、歌舞伎座テレビ室制作を経て、映画評論家となる。
ピーコとコンビを組み、「おすぎとピーコ」で「久米宏の土曜ワイド・ラジオ・TOKYO」など
ラジオを中心に活躍。以後、ラジオ、テレビ、講演や映画祭、トークショウ出演の他に、
新聞、雑誌、PR誌などでの映画評論執筆、対談など、多方面で活躍中。
本誌連載コラムを再録した「夢の十三夜日記」(ダイヤモンド社)発売中。
おすぎのビデ・シネプレビュー 最近のバックナンバー
- 「イコライザー2」、「ブレイン・ゲーム」、「デス・ウィッシュ」、「LBJ ケネディの意志を継いだ男」、「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」/「ファイティン!」(2018年10月)
- 「MEG ザ・モンスター」「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」「ヒトラーと戦った22日間」/「1987、ある闘いの真実」「運命は踊る」(2018年9月)
- 「オーシャンズ8」、「判決、ふたつの希望」、「オーケストラ・クラス」、「輝ける人生」(2018年8月)
- 「アメリカン・アサシン」、「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」、「ウインド・リバー」(2018年7月)
過去一年分のバックナンバーをご覧頂けます。 バックナンバー アーカイブへ