2018.8
【著者:村松 行人】
コンテンツ大競争時代が来た
⑥根強い存在感を発揮するパッケージ(5/5)
楽しくなくてはレンタル店じゃない
第3のポイントは、レンタル店は街のエンタテイメント・スポットであるということ。何よりの楽しい場所でなければお客様は集まりません。
とはいえネット通販がリアル店舗の売上を脅かす時代が来ています。スーパーマーケットから街の小売店まで規模の大小に関係なくあらゆる業態が危機感を強めているようですが、よく考えればリアル店舗の全てがネット通販にシフトするとは考えられない訳で、リアル店舗側からすればネットに淘汰される店か、されない店かのいずれか、ということでしょう。
勿論レンタル店も例外ではありません。地域の映像ファンに支持され、お客様を夢中にさせる楽しい店ならネット・レンタルや映像配信に負けることはないと思います。
お客様を夢中にさせる楽しいレンタル店作りの条件は次の5つ。
① | 圧倒的な各ジャンルの作品在庫の品揃え |
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② | 快適な店舗空間(明るさ、快適な室温、サウンド、クリンリネスetc) |
③ | 過不足のない接客サービス |
④ | リーズナブルな料金設定 |
⑤ | 新作情報(映画、TVドラマ、最新アニメetc)の溢れた店内 |
等ですが、特に大切なのが①の「圧倒的な作品在庫の品揃え」と⑤の「新作情報提供力」です。お客様は新作或いはその情報を求めて来店しますから、どんなに快適な店舗空間でも丁寧な接客応対でもそれだけでは客様を引き止める事は不可能です。
大好きな映像作品群に囲まれ、実際に作品に手を触れ、クレジットを読み、好きなだけ作品選びが出来る、それこそ映像配信にもケーブルTVにも期待出来ないレンタル店ならではのショッピング・エンタテイメント環境といえるでしょう。
お客様と一緒に新作情報の溢れた楽しいレンタル店を作る、それがこれからの店長さんの挑戦課題ではないでしょうか。
- [1]米国でもパッケージ(DVD・BD)市場は健在
- [2]これからレンタル店はどう生き残るか
- [3]新しいお客様をお迎えする戦略
- [4]地域のアニメ・ニーズを大切に囲い込む
- [5]楽しくなくてはレンタル店じゃない
【村松 行人】
田辺経営(株)、教育出版(株)を経て現代教育企画設立。
1986年、ビデオショップ経営研究会を主催。
全国550余のビデオレンタル店の経営診断・主導をしている。
衛星放送・スカイパーフェクトTV Eチャンネル番組審議委員長。